2級FP技能検定(2022年9月実施)解答・解説 問題19~21

問題19
第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.就業不能保険で は、入院や在宅療養が一定日数以上継続して所定の就業不能状態に該当した場合に、所定の保険金・給付金が支払われる。
2.先進医療特約で先進医療給付金の支払い対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められたものである 。
3.限定告知型の医療保険は、他の契約条件が同一で、限定告知型ではない一般の医療保険と比較した場合、保険料は割安となる。
4.がん保険では、被保険者ががんで入院したことにより受け取る入院給付金について、1回の入院での支払日数は 90日が限度となる 。

正解 

1:正しい。就業不能保険は、病気やケガなどで働くことができず、所得(収入)が得られなくなったとき、保証金・給付金が支払われる制度です。
2:誤り。先進医療は、療養を受けた時点で厚生労働大臣によって定められたものです。
3:誤り。限定告知型とは、告知する項目が少ないことが特徴です。通常の保険よりも告知項目が少ないことで、契約が比較的容易な反面、保険料は一般的に高くなります。
4:誤り。がん保険は、一般の生命保険と異なり、入院給付金の支払い制限がありません。入院初日から支払われます。

問題20
損害保険を活用した家庭のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、契約者(=保険料負担者)は会社員の個人であるものとする。
1.自動車の運転中に誤って単独事故を起こして車両が破損するリスクに備えて、自動車保険の一般条件の車両保険を契約した。
2.海岸近くに自宅を新築したので、地震による津波で自宅が損壊するリスクに備えて、火災保険に地震保険を付帯して契約した。
3.同居の子が原動機付自転車で通学中に、他人に接触してケガをさせて法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、火災保険加入時に個人賠償責任補償特約を付帯した。
4.所定の病気やケガにより会社の業務にまったく従事することができなくなるリスクに備えて、所得補償保険を契約した。

正解 

本問は、損害保険の種類と内容を理解し、どのように家庭のリスク管理をすべきかを問う問題です。
個人賠償責任保障特約は、日常生活の中で偶発的な事故により法律上の損害賠償責任を負担することにより被った損害を補償する特約です。原動機付自転車による事故の場合の補償は、自動車保険に加入する必要があります。よって選択肢3は誤りです。
1:正しい。自分が所有する車両について、事故・当て逃げ・火災・盗難などによる損害を補償するのは、車両保険です。よって題意に沿っています。
2:正しい。地震保険では、地震・噴火またはそれらによる津波も補償の対象となります。よって題意に沿っています。
4:正しい。病気やケガにより働けなくなったことによる、収入減少に備えて加入する保険です。入院中だけでなく、自宅療養の場合でも保険金の支払いの対象になります。

問題2 1
為替相場や金利の変動要因に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.日本の貿易黒字の拡大は、一般に、円安要因となる。
2.日本の物価が米国 と比較して相対的に上昇することは、一般に、円安要因となる。
3.米国が政策金利を引き上げることにより 、日本と米国との金利差が拡大することは、一般に、円安要因となる。
4.日本銀行の金融市場調節の主な手段の1 つである公開市場操作において、日本銀行が国債の買入れを行うことで市中に出回る資金量が増加することは、一般に、市中金利の低下要因となる。

正解 

本問は、為替相場の変動要因の理解度を問う問題です。
一般に円安要因とは次の場合をいいます。
・景気の後退局面 ・国内金利の下落 ・国内物価の上昇 ・資金の需要減少と供給増による国内金利の下落
貿易黒字とは、輸出額が輸入額を上回った状態です。輸出で得た外貨を円貨に交換する需要が高まるため円高の要因になります。よって選択肢1は誤りです。
2:正しい。国内の物価上昇は円安要因になるため、題意に沿っています。
3:正しい。国内金利の下落や海外金利の上昇により金利差が拡大することは、円安要因になるため、題意に沿っています。  
4:正しい。公開市場操作により、日本銀行が国債の買い入れを行うと、市中に出回る資金量が増加することから、資金の供給増による金利低下要因となるため、題意に沿っています。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です